撮っとこハム三郎

趣くままに、ぱしゃぱしゃ。最近星にハマっています。

俺的いい湯ランキング2019【3位~1位】

 俺的いい湯ランキング、ついにベスト3を発表します。いまから紹介する上位3つはどれも個性的な劇エモ温泉です。近くを通りかかったら撮影なんか止めて湯に浸かったほうがいいぞ!(爆)

 

 4位以下はこちらをどうぞ

photo-k.hatenablog.jp

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【第3位】酸ヶ湯温泉青森県青森市

 日本史好きならピンとくるかもしれません。そう、ここは明治のあの悲劇がおきた八甲田山山麓にあります。天は我々を見放したッ!

八甲田雪中行軍遭難事件 - Wikipedia


 この温泉はそんな寒く山深い地にあります。5月に行きましたが積雪が200cmを超えていました。日本屈指の豪雪地帯です。

 東京(立川)を前日の18時に発車、一晩ずっと高速を走ったらちょうど開店時刻くらいに着きました。くそ遠いな。

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5月だよ

 火山列島ニッポンには温泉が星の数ほどありますが、ここまで端的なネーミングはそうそうありません。その名は「酸ヶ湯」。す・か・ゆ!!!

 自ら「ミーはぁ、強酸性だにゃぁ」とアピールしているじゃないですか。だけど酸ヶ湯は自意識過剰なのではありません、本当に酸っぱいんです。ちなみにPHは1.9くらい。どれくらい酸性かというと、現像液に漬けていたフィルムの処理が止まるくらいです。停止液に使えるのか!!
※不純物が多いので使っちゃだめです。フィルムに硫黄の結晶が付くと思われます。たぶん。

 お湯は乳白色に白濁していて視認水深2cm(くらい)。成分は酸性・含二酸化炭素・鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸・塩化物泉です。なんでもかんでも混ぜすぎだろ!八甲田山ありがとう、すっきっ♡
ここまでいろいろ入っていると泉質が貧しい東京地区の温泉に分けてあげたくなります(余計なお世話)。

 だけど、酸ヶ湯のある青森県、北東北は 卍温泉天国卍 で、秋田県玉川温泉のPH1.0という数字もあります。

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998人はいないと思う

 じゃあなぜ酸ヶ湯なのか。それは酸ヶ湯の温泉地としての魅力にあります。酸ヶ湯の浴場は築100年を超える明治時代の建築で、メインの浴槽は160畳の総ヒバ作り。浴場内はもはや体育館ですが、柱が全くないことに驚きます。浴場にはお湯から発生しているガスの臭いが漂っていて、私にはご褒美なのですが、常に発生している割には臭いがきつくありません。見れば天井付近が開放になっていて換気ができるようになっているんですね。なんという技術、これは日本のテルマエ・ロマエですよ。

 「千人風呂」の名の通り巨大な浴場は男女混浴、浴槽の真ん中に印が打ってあり、その線を越えて男女は行き来してはいけないルールになっています。過去にはマナー違反が多かったために仕切りができてしまったこともあるようですが、地元の自主管理の努力が実って現在は撤去されています。利用客の私たちも気をつけないとね。

 あ、もちろんここも入浴後は30時間くらい体から硫黄臭が離れなくなるので、デート前とかに入ると「温泉通なのね、すてき♡」ってなっていいと思いますよ。

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【第2位】雌阿寒温泉(北海道足寄郡足寄町

 阿寒摩周国定公園にある温泉。アイヌ語オンネトー温泉ともいいます。

 ここはすごい。まず立地。国定公園とあって原生林の中にあって、エモい。

 到着して車を降りると卵が腐ったような臭いが鼻をつきます。火山ガスが出ているのです。ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォィ!!!みなぎってきた。

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温泉の横にはフキの群生が

 フロントには猫が3匹くらいいます。かわいい。入湯料を支払い、にやにやしながらお湯に浸かってみます。成分こそ弱酸性で際立って特徴的ではないものの、透明なそのお湯の中にはふわふわと糸くずのようなものが浮遊しています。なんだこれは!?ボウフラか?
 すくってみると、それはボウフラではありません、指で潰すとどろどろに溶けて消えてしまい、、これは、、、湯の花(温泉成分の結晶)だ!ニャオーーーーーン!!やったぜ!

 今回は「野中温泉ユースホステル」さんの日帰り入浴を利用させていただきました。雌阿寒温泉には3軒の入浴施設があるようですが、2014年にそのうちの1箇所で火山ガス中毒が発生。温泉に浸かっていた1名が死亡し、その温泉施設は自主休業に追い込まれてしまったようです。※野中温泉ユースホステルではありません。

 温泉に入るたび、私たちは地球を感じることができるのですが、地球の恵みは時に恐ろしいものと姿を変えます。私がエモい、すこ♡、卍!とか言ってる硫黄やらアルミニウムやら強酸やらも、どうみても毒なのです。日本に住む私たちは大地の安心感に包まれて生き、同時に恐怖と背中を合わせて生きているようです。それでもやっぱり私は温泉に入ります。

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 いよいよ【第1位】の発表です。自分で始めといてなんだけど、ここまで長かったぁ~。来年ランキング作るなら5位までにしようかな。

というわけで、

【第1位】長湯温泉(大分県竹田市

 「俺的いい湯ランキング2019」のグランプリは大分県竹田市、長湯温泉。イィェェェェェェェェェェィ!

 炭酸水素塩泉・二酸化炭素泉です。最強。要はお湯にCO2が溶けている、炭酸水のお湯。西友で70円くらいで売ってるあの炭酸水です。炭酸泉というだけで結構珍しいのですが、この温泉が特別凄いのはそこではありません。
常温でぬるくなったコーラを想像すれば分かりますが、普通は水の温度がぬるくなると炭酸ガスは抜けてしまいます。だがしかし、この長湯温泉は源泉温度が最も低い場所でなんと26度。炭酸ガスがしゅわしゅわのまま残るのです。最強of最強。

アサヒ 三ツ矢梅 500ml×24本

アサヒ 三ツ矢梅 500ml×24本

 

ちなみにぃー、ミーはぁ、これが好きだにゃぁ

 温泉街の中心にあるそのお湯は無色透明で30度前後、はっきりいってぬるすぎます。とても体を温めるとかいうものではない。だけど入ってみるとびっくり、体中に気泡が付きます。5分も入っていれば体中びっしり気泡まみれです。

 さらに上がってみればこれまた不思議。体が芯から温まっているのです。体内から発熱している感じ。
これはお湯の中に含まれている高濃度の炭酸ガスが、皮膚の内側に吸収されて毛細血管が拡張するため。血量が増えて体温が爆上がりするのです。

 日帰り入浴される方はこちら(👇)がオヌヌメ。名前まんまの高濃度炭酸泉。そしてこの温泉のイメージキャラが超かわいい。ゆっポくんくらい好き。私はTシャツもってます。

www.lamune-onsen.co.jp

yuppokun.com

 

 温泉地の雰囲気もエモい。川べりに数軒の温泉宿が建ち並ぶなかに「ガニ湯」と呼ばれる、、、野天風呂があります。野天!!!ぽにょ、野湯、すき♡

www.google.co.jp

 

 脱衣所は一応あるけど、道路から見えるので実質ありません!その辺で脱いで入ってください。お湯は濃い褐色で夏冬問わず入れます。言わずもがな男女混浴。ただし、冬はヘドロが浮いているよ♡
夏には満点の星空が広がって、プラネタリウムを風呂に入りながら見ているようなもの。ついでに星が綺麗で感動する我らを、アブがごちそうタイムと全裸待機している。

 数年前に入った際に、地元のおじちゃんと2人になったのですが、飛び交うアブをおじちゃんが湯船に浸かりながら手のひらで捕まえて、お湯の中にぼちゃぼちゃと沈めていくじゃないですか。そして水死したアブをぺっぺと捨てていきます。
感動を超えて絶句しました。

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 さてさて、ようやくランキングが完結しました。お付き合いいただきありがとうございます。

 気になるところがあればぜひ行ってみてください。温泉に行くこと、それは即ち地域を知る手がかりです。

あとせっかくこの記事を読みに来てくれたみなさんは、ぜひ、私の本業の記事も見ていってください。

 

photo-k.hatenablog.jp

 

 

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じゃあーーのぉぉーーー!!!

 

(完)