撮っとこハム三郎

趣くままに、ぱしゃぱしゃ。最近星にハマっています。

俺的いい湯ランキング2019【7位~4位】

 前回に続きエモい温泉を紹介していきます。

 

photo-k.hatenablog.jp

 

この記事を読んで「思ったよりメジャー所ばっかりじゃないか、もっと秘湯を紹介しろ!」と思った君、この記事では撮影ついでに立ち寄れることを大事にしているから、徒歩n時間なんて温泉紹介できるわけないだろ。そんな君は尻焼温泉にでも浸かってなさい。

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尻焼温泉は楽しい

【第7位】別府温泉大分県別府市

 あー、この期に及んでメジャーどころ出てきたー。おしまーい。とか思ってる人もいるだろうが、「有名な温泉」というのは有名なりの理由があるわけで、大概の場合、泉質劇エモパラダイスなことが多いのです。

 別府というと九州山地の最高峰、九重山のお膝元にある大分県の名湯。福岡方面から高速道路で向かう場合、別府ICの手前にある別府湾SAに立ち寄ってみてください。湯煙立つ町が海に向かって連なっており絶景です。

 肝心の温泉ですが、湧出量は日本一の9万リットル以上、源泉数は2500を裕に超え世界一と圧倒的スペック。中でも源泉数が多いというのがポイントで、それだけ地下の水路が複雑であるということ、、すなわち、、、多様な泉質のお湯が沸いてくるのです!イェェエェェェェェーーーーーーイ!!!!!!
しかも二酸化炭素泉、塩化物泉、硫化塩泉、含鉄泉、含アルミニウム泉、含銅泉、硫黄泉、酸性泉ともうヘブン。さすが大分。ありがとう火山、ありがとう地球、いっぱいしゅき。

 ちなみに、福岡出身の私としては、幼い頃に家族でお出かけする定番だったので、思い出深い温泉地の一つです。どうでもいいね☆

 

【第6位】十勝岳温泉(北海道空知郡上富良野町

 北海道のど真ん中、上富良野町にある温泉です。標高1280m、寒~い。
つい先日(5月)行きましたが、温泉に至るまでの沿道に霧氷がついていました。

 十勝岳の麓には、日本有数の景勝地、美瑛や富良野があるので撮影ついでにどうぞ。ただ明け方は道路が凍ってるところがあったので、5月でもスタッドレス推奨です。シーソラプチ川に転落したり、上ホロカメットク山に突っ込んでも責任は負えません。

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沿道の木々

 個人的に思うのは、温泉地にとって平均気温が低いってメリットでかいですよね。それだけで泉質とか言わずに名湯になってしまいます。だけど十勝岳温泉は気温が低いだけでなく、泉質がまた素晴らしいのです。

 この温泉地で面白いのは、3軒ある入浴施設全てで泉質が異なることです。私が入ったことがあるのはそのうちの1箇所だけなので、その源泉について書いていますが、ここには1号泉と2号泉と2つのお湯があります。

 1号泉は含鉄-アルミニウム・カルシウム-硫酸泉だそうです。「-」で繋いでいるのは「+」の意味で、鉱物のミックスジュースやー!って意味です。はい。
無色透明だそうでPHはなんと2.4だそうです。ネットでググったところ、ポッカサッポロ発売の、みんな大好き「ポッカレモン100」はPH2.3だそうなので、このお湯はレモン汁に浸かるも同然ですね!宮沢賢治注文の多い料理店という物語がありますが、あそこで主人公が気づかぬうちに調理されていくシーンがあるじゃないですか、あんな感じですよ、たぶん。

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十勝岳ジャイアント尾根、名前がかっこいいよね

 2号泉はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉です。こっちはPH6.2でほぼ中性です。1号泉に入ったあとはこっちに入って体の酸を希釈しましょう。
こちらの温泉はどろっどろになんかが溶けています。視認水深2cm。しかもお湯の中でなにかモヤモヤが対流しています。小学校の時に使った水彩絵の具の筆を洗うバケツみたいな。
湯船の底からお湯をすくうと、てのひらに砂みたいなのが残ります。カルシウム的なサムシングだと思います。このカルシウム的なサムシングは1時間前まで地下1kmで眠ってたんですよ、もうね、ドラマじゃないですか。大好き❤

 ところで、1号泉の説明で「たぶん~」と繰り返しましたが、私がこの温泉に行ったときには1号泉が止まっていたのです。その分入湯料は安くしていただきましたが、温泉は生き物なのでこういうことがよくあります。怒ってはいけません。入湯料が安くなったお釣りでアイスが食べられるのです。

 

 【第5位】和倉温泉(石川県七尾市

 ここも超有名な温泉地です。1200年前に白鷺が休んでいるのを地元の漁師が発見したことから開かれたと言われています。石川県や富山県呉西地方などの北陸地方南部は白鷺が休んでいたら温泉だった伝説が多くあります。

 PHは約7.7で中性と弱アルカリ性の間くらい。ほんのちょっとだけアルカリな程度です。泉質は塩化物泉でまあ普通。オーディナリーなスペックで一見特に面白くはなさそう。

 だからといって、このお湯をスルーするのはもったいない。初めてこの温泉の側を訪れた時は私もスルーしようと思ってたのですが、トリップアドバイザーの口コミに「もしかして海水?」との記載があったのです。「え?海水?」(゚゚)
急遽入ることにしました。

 入ってまず、お湯が体にまとわりつく感覚に襲われます。これがこの温泉の特徴。高張泉なのです。高張泉とは、僕はすっかり忘れちゃった高校生物(もしくは化学)でやったと思われる浸透圧において、「高張性」ということです。
要は温泉の成分の濃度が人間の体液(塩水)よりも濃く、皮膚の内側に侵入してきやすいということです。温泉水が染みてくるのではなく、成分が染みてくるだけなのでご心配なく。

 温泉水は飲むことができ、浴槽内にひしゃくが置いてあります。源泉をすくって飲むと、、あっっっつい!!!!!源泉は89度あるのでくれぐれもご注意を。余裕でやけどします。間違ってもお友達にかけてはいけません。冷まして飲んでみると、舌中の「苦み」と「塩味」を感じる味蕾がインド人さながらダンシングします。

お豆腐作りで用いる「にがり」に塩をふったような凄まじい味です。そう、地球からの贈り物なのです。

 そして世界で3番目くらいにどうでもいい話ですが、この浴室内の「源泉」というプレート、漢字文字の下に「GENSEN -Hot spring water directly from the source-」とあります。映画のタイトルかな?

 

【第4位】草津温泉群馬県吾妻郡草津町

 わざわざ私が紹介するまでもない、日本一有名な温泉地(私調べ・サンプル2人)。みなさんご存じ草津白根山の麓にあります。最近噴火しているようで地元の方は本当に大変かと思いますが、火山あってこその温泉ですからね。外部の私たちはしっかり地元にお金を落として、楽しんで、応援しましょう。
 JR草津駅滋賀県にある東海道線の駅なので、Yahoo!乗り換えで出たからといって「3時間かー」とか言いながら東海道新幹線に乗らないように。間違えて行っちゃった人は琵琶湖畔の雄琴温泉に入ってきてください。

 草津温泉に入りたい人は、JR吾妻線長野原草津口駅へどうぞ。

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草津がこれだけ有名なのには、やはり理由があって、東京から近いこと、そして泉質がエモエモだということです。源泉によって変わりますが、概ね強酸性でPH2です。自噴泉(ポンプで井戸からくみ上げるのでなく、自らお湯が噴出してくる)なのも特徴で自噴の量は日本一、直前の雨量で湧出量が変わるってのも卍ですね。

 日帰り入浴のオヌヌメは町営温泉の「大滝乃湯」です。新しめの施設ですが、低い温度の湯から順々に熱いお湯に入っていき、最後は源泉に入ろうという嗜好の浴槽があります。高温になっていくと強酸もあいまって体中がビリビリと痛い。そんな湯に浸かりながら100数えてガァァーーとか絶叫してるんだから、写真家とはやはりドMなんだと思われます。
飯も食わず被写体を追いかけて、寝ずに星を撮って、強酸の水に入って痺れてるんですからどうしようもありません。すっごく楽しい。

 

(続)

俺的いい湯ランキング2019【10位~8位】

 毎週のように撮影で遠征してる同志諸君!飯も食わず被写体を追い求め、夜も寝ずにシャッターを切る、そんな限界カメラマンの癒やしはやはり温泉だ!星を撮りながらいつも寝落ちしたりしてないぞ!

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 この記事では私が直近の1年間で訪れた中で、撮影で遠出するついでに浸かってきた各地の温泉を紹介したい。
ちなみに私、泉質にこだわる系カメラマンで、「暖かいお湯が湧いている」だけの風呂には興味がない。毎回お風呂を探すときは、その温泉の成分を確認し「地球を感じることができる」風呂を選んでいる。温泉はまさに地球からの贈り物。温泉に入ることで私たちは地球を感じることができる、そして地域を知ることができるのだ!

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 注意事項としては、この記事は私が行ったときの情報と記憶を元に、独断で書いていますので、この情報を元に行動されて不利益があっても一切関知できませんm(_ _)m
温泉名と住所は記していますので、行きたくなったら最新情報をご自分でググってみてください。

※撮影ついでに立ち寄れることが大事なので、車降りて徒歩3時間みたいな場所は紹介しません。というか行ったこともありません。行ってみたいけど。

 

 

【第10位】川湯温泉和歌山県田辺市

 

 新宮市から国道168号、311号を走ると現れる大塔川中流の河原にある温泉。正確には川そのもの
温泉街に駐車場がありますが、車を降りて川を見ると湯気が立っています。ここは川底が源泉(73度)になっており、川の水とまざることで川そのものが適温の温泉になっているのです。エモみが深い。

 当然、川の水量によってお湯の温度が変わってしまうので、お風呂として入ることができるのは川の水量の減る冬期だけになります。地球を感じる・・・

 入ることのできる時期には、(地元の方が整備してくださっている)石で囲った湯船が河原に出現します。混浴ですが、タオルや水着巻いてよかったような気がします。
成分的には単純アルカリ泉という、日本全国にありがちな泉質で特に面白くはないのですが、360°のパノラマに浸かってるだけで最高に気分がいいので、ノープロブレム。

 紀伊半島の山奥とあって災害が多く、度々閉鎖になることがあります。また利用時間に制限があったような気がするので最新情報は要チェック。

 

 【第9位】黒湯温泉秋田県仙北市

 

 日本一深い湖、田沢湖畔の乳頭山にある温泉。観光地として有名な「鶴の湯温泉」に至る道を最も奥まで進んでいき、道路が途切れるところにあります。

 単純硫化水素泉、酸性硫黄泉です。イヤっホーーーーーー!!!!地球を感じるぜえ!!とにかくここは硫黄の香りが強い。駐車場に入った途端、その強烈な匂いに興奮します。上がった後は体から硫黄臭がします。車で行く人は車内が硫黄の芳香な香りで満たされるので注意してね。

 お湯は乳白色に白濁しています。視認水深3cm。浴槽は木製。男女別浴。

 標高が800mなので、季節が逆戻りします。5月に行ったけど背丈くらい雪が積もっていました。ここは川湯温泉と反対に冬期は道路が閉鎖され、温泉も休業になるのでご注意を。

 

【第8位】尻焼温泉群馬県吾妻郡中之条町)

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かっぱではない、私だ

 またまた野湯だぞぉーーー!ぽにょ、野湯、すき♡

 ここ尻焼温泉川そのものがお湯になっている、野湯です。JR吾妻線長野原草津口駅からバスで行けます。バス停から1km弱くらい歩きますが舗装路なのでなんのその。

 ここは湯船すらなくて、ただ全裸で川にドボンします。混浴とか別浴とかは言うまでもありません。水着だろうが、服だろうが、なんでも着たままで大丈夫です。川だもん。

小さな脱衣できる小屋がありますが、道路からは丸見えです。一応小さな湯船があって熱湯が入っています。

 ここは川湯温泉と違って、周辺に旅館や民家がほぼありません(あるにはあるが数軒程度)。加えて知名度もまだ低いのでほぼ人が来ません。安心して自然と同化することができます。

 入っていると、浸かる位置によって水温が全然異なり、川底から熱湯が噴出してきているのが分かります。地球の鼓動を感じるのです。

 最大の欠点は水温がやたら低いことです。やっぱ川なんだね。3月に行ったからだと思うので、行きたいと思った方は夏をオヌヌメします。そして最後に、枯れ葉や小魚、砂なんかが流れてきます。だって川だもんね。
近くに草津温泉があるので尻焼に入った後は草津で体を洗いましょう。私も尻焼の後に草津に行って服を脱いだら足に枯れ葉が付いてて閉口しました。

 

(続)

海に生きる人、陸に住む人②(石川県・能登半島)

 小雨が止んで、時折太陽が顔を覗かせてくれる今日の能登半島。引き続き海岸を巡ります。

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photo-k.hatenablog.jp

 

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 能登半島は山がちな地形です。道なりには峠→山村→峠→港町→峠→山村…を繰り返す「ザ・日本の半島」と言うべき光景が広がっています。

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 田植え真っ盛り、皆さんお忙しそうです。

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北陸地方なので季節感は関東よりも3週間くらい遅い(冬が長い)感じでしょうか。地元の方に言わせると違うと言われるかもしれませんが、私が数度訪れた限りそのような印象です。今回の訪問はGWの週ですが、あちこちに桜が咲いていました。

f:id:photo-k:20190513183622j:plain 道沿いは菜の花・桜と花盛り

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 能登半島の先端、珠洲市に着きました。半島の末端まで行ってもいいんですが、時間がないのでちょっと手前で折り返します。夕日が沈んじゃうからね。

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 さすが富山湾、大漁!
私はいままで釣りの経験ってほとんどなかったんですが、先日思い立って、安い釣り竿を買ってから三崎港に釣りに行ったんですよ。割と楽しかったので、今度は富山湾とか良港な漁場でやってみたいと思っています。三崎港では5時間粘って成果ゼロだったので。

f:id:photo-k:20190515003803j:plain恋路海岸という有名な観光名所にて。観光客が押し寄せていました。

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 珠洲市街を出発して、能登半島東海岸を南下していきます。道中で麦畑を発見。

 日本において、田んぼや稲は北海道から沖縄まで、あらゆる地域で見ることができますし、たびたび被写体としても活躍してくれていますが、麦畑をみかけることは多くありません。麦類の食料自給率は10%程なのでそりゃそうですね。

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 そんな麦ですが、撮ってみると結構面白い!「ふわふわ感」が稲とは違うんですよ!(語彙力)印象としては米が「繊細」なイメージなら、麦は「大胆」としています。

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 とある小さな港町を通りかかりました。その町には数年後に道の駅のような観光施設ができるらしく、集落のそばにガードレールに囲まれた平らな土地が広がっていました。

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 港には3隻の小型イカ釣り漁船が停まっていました。集落内には旅館が1つあり、連休中ということもあって2,3組の釣り客が泊まっているようです。旅館の入り口には「50名様対応」という看板がかかっていますが、はたしてそのような人数がこの町を訪れたことはあったのでしょうか。

 昭和30年代~40年代にかけて、映画や国鉄のキャンペーンが火付け役となって奥能登が観光ブームになったことがありました。1964年に国鉄能登線珠洲まで全線開通し、この集落の側にも鉄道が通っていたようです。

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 ご存じの通り現在能登線は全廃しています。実際に行ってみると分かりますが、能登半島は人口分布が希薄な割に面積が大きく、しかも山なりとあって、鉄路の運営は相当大変だったのだろうと思われます。

 経営の厳しい北海道をはじめとして、ローカル線の廃止はもはや毎年3月の恒例行事のようになっている感があります。マイカーと道路網が発達した現代に鉄道は要らないという論はごもっともだと思うのですが、夕暮れの港町を歩きながら、この半島の先端まで、全国を均一に人と物を運んでいた路に思いをはせるのでした。

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 夕暮れが迫ってきました。たき火をしているお家を発見。近づいてみます。

 たき火の管理をしているおじちゃんとお話しました。
曰く、おじちゃんは昔からこの集落に住んで農業を営んでいるとのこと。この集落のある能登町では毎年、修学旅行の受け入れを行っていて、おじちゃんの家でも毎年生徒を迎えていると教えてくれました。

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修学旅行で里山を訪れて農業体験することには、賛否あると思いますが、個人的には自分が中高生の頃にやってみたかったなぁと思います。自分が受け身(お客さん)じゃない参加型の体験ができるのは後々いい思い出になるし、しかも農業となると都市の生徒からしてみればこういった機会じゃないと触れることができないですから(私は写真やってるからそう思うのかも)。

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 過疎が進む地方自治体としても、人口流出を止められない現状で地域のアイデンティティーを保つには「関係人口」を作るのが重要だといいます。地域に住むことはできないものの、その土地が好きで度々通ったり、ふるさと納税や寄付をする人口のことです。

 修学旅行の受け入れをすることで自治体や農家のおじちゃんたちにメリットはないけれど、そのきっかけ作りにもなればいいという考えでしょう。でも受け入れる側にメリットや利益はないと言え、おじちゃんのお話してくれる表情からは、おじちゃんたちが十代の学生との交流を本当に楽しんでいるように感じました。こういう動きが進んでいくと地方はもっと面白くなるかもしれません。

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 今日最後はおじちゃんに教えてもらった撮影スポットから。なんとおじちゃん、若いころにカメラをやっていたそう。「今はやめちゃったけどね」。

 おじちゃんは若い頃にこの場所でよく写真を撮ったと言います。そのころから何年が経っているのでしょうか。今はその頃に比べて、鉄道は廃止になり、家の数も人口も減っているのでしょう。でも、この集落のこの丘には変わらない景色があります。

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 七尾市まで戻って和倉温泉に入りました。海水の成分が溶けている温泉で「俺的いい湯ランキング2019」で上位にラインクインしているいいお湯です。

 

photo-k.hatenablog.jp

 

 

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 明日の朝は能登町の中心部、宇出津にある市場で水揚げを見ようと思います。そして午後は富山県に戻って砺波平野を歩きます。

 

(続)

海に生きる人、陸に住む人①(石川県・能登半島)

 東京から関越道・上信越道北陸道を車で走ること5時間、北陸随一の交通の難所と知られる親不知(おやしらず)を越えれば、今回の撮影の舞台「富山県」です。

 私は富山県でも、西側の砺波や五箇山の地域に関心があって、これまでにも数度これらの地域を訪れています。今回の本命の目的地もそっちなのですが、その前に、今日は石川県の能登半島を巡ってみることにします。

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 富山県氷見市から富山湾に沿って国道160号、249号を北上し、石川県に入ればそこは能登半島。沿線にはリアス式海岸の間に集落が点在する日本の半島らしい風景が広がります。海岸すれすれの土地に水田が広がる光景は面白いものです。塩害は大丈夫なのかな。

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 穴水町にて、海岸沿いの水田の中に神社が出現。解説板などはなく、地元の人もいらっしゃらなかったので憶測ですが古墳や塚のように見えました。

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 この日の天気は小雨がぱらぱらと降る曇天。ちなみにこれまで私が北陸に来る時に晴れに出会ったことがありません。もともと日本海側で雨が多い地域ではありますが‥これもこの地域のらしさと思っています。

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 穴水町の中心部から石川県道1号線で輪島市へ、ここから珠洲市に向けて奥能登能登半島の先端部)に入っていきます。

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 輪島といえば朝市が有名です。市街の外れで移動販売を見つけました。美味しそうだったのでさつま揚げを購入。おばちゃんとお話させてもらいました。

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 おばちゃん達は毎朝輪島をはじめ、この地域で撮れた魚やそれ使ったお惣菜を作って販売しているそうです。
写真を撮っていいかと尋ねたら「いいよ~慣れてるからね」と言われました。さすが。

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 最近は高齢者の免許返納が話題になっていますが、車社会が暮らしの前提になっている地方においては、今だからこそ、このような移動販売って大事なものだと思わされます。やっぱり自分で選んで物を買ったり、買い物しながら近所の人と会話をしたり、そういう日常行為が私たちにとって、最も身近な「生きがい」じゃないですか。

f:id:photo-k:20190506152431j:plainこの地域では同じような店舗をいくつか見かけました。市場が近いからかもしれません。

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 奥能登と言えば塩田が有名です。早朝から大量の海水を汲んで(昔は桶に入れて担いでいたそうです)、トンボ(大型の熊手)で整地した田に撒いていきます。塩田に波模様がついているのは海水を撒く際に表面積を増やすためなんだとか。

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 海水が蒸発すると現れる塩の結晶を集めて煮詰めていきます。画像は煮詰めて濃度が増した液を冷ましているところ。

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 塩作りは季節関係なく働く必要のある、大変だけど需要が途絶えない大切な仕事。

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 この地域には8つの塩田があります。そのうちいくつかは観光客の見学を受け入れており、地元の観光にも貢献しています。

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 天気が回復してきました。立山連邦がくっきりと、かっこいいなあ…(溜息)
②でも引き続き能登半島を巡ります。

 

(続)

書き初め


 初めてカメラを買ったのは15歳のころ。ちゃんと撮ろうと思ったのは18歳のころ。
これまでになんだかいっぱい写真を撮ってきたし、いまでも撮っているけれど、これまでほとんど「記録」することはしてても、「公開」することをせずに来た。

 たいした理由はなくて、興味がなかったり、自信がなかったり、めんどくさかったり、そういうところだ。だがここ最近、これまでの撮影や旅を発信したくなってきた。

 というのも、私が撮る時には必ず撮られる「相手」が存在するわけだが、デジタル真っ盛りでSNSも発達した現代では、写真を撮られることはありがたいことでもなく、私に撮られたからといって儲かるわけでもない。
私に地域に入ることを許してくれて撮らせてくれているのは、その人や自然の誇り、または問題意識であったり、それ故の善意や主張であったりするわけだ。ならば私にはその人や自然に対する敬意をもってそれを撮影し、リターンする義務があるような気がする。

 要はなんらかの発信を前提にすることで、私自身が真面目に撮らないといけなくなるという自分への戒めみたいなものだ。あと単純な絵日記でもある。

 

 更新は不定期で、趣味で撮っているものの中から扱いたいものだけ扱おうと思う。ブログの一言も「趣くままにぱしゃぱしゃ」なので、趣くままに。

 

一応、ほーがくぶなので、肖像権とか画像の権利とかにも気をつけていくつもり。一応。もし読者の目から見て不快なものがあればご指摘ください。

 

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